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ジオメディアとは?注目された背景や活用例を紹介します

「OK,Google、近くのカフェを探して」「hey,Siri、明日の天気は」などスマートフォンに話しかけて情報を得るのが当たり前になった現代、多くの人はそれを支える仕組みについて知らないまま使っていることと思います。

これらのサービスの裏側にはジオメディアが存在しており、私たちの日常を支えています。

今回はそんなジオメディアについて解説していきます。

ジオメディアってそもそも何の事?

ジオメディアとは、ジオグラフィック(Geographical)とメディア(Media)を組み合わせた造語で、地理的情報を取り扱うメディアの総称です。

「近くのカフェを探して」「明日の天気は」はいずれもその端末の現在位置情報を取得し、それに合わせた情報を提供しています。

その時、その場所に合わせた情報をその状況に応じて受け取ることができるのが、ジオメディアに特徴です。

また逆に、メッセージに自分の現在位置を添付して送るなど、相手に知らせることも可能になっています。

ジオメディアはユーザーからしてみれば自分の位置に基づいた有益な情報を受け取ることができ、企業からしてみればよりピンポイントに情報発信をする手立てとなるのです。

ジオメディアが注目されるようになった背景

ジオメディアが注目されるようになったのは、アメリカ発祥のいわゆる「位置ゲー」からと言われています。

特定の場所に行き、アプリ上でチェックインすることで実績が解除されたりバッジがもらえたりするゲームを総称して「位置ゲー」と呼びますが、日本でもポケモンGOやDQウォークが大流行しました。

もちろんこれらはAR技術の活用、そもそも売れているビッグタイトルであることもありますが、位置情報を取得し活用するだけでなく、それをゲームに落とし込み流行を引き起こしたことでジオメディアは一気に注目されるようになりました。

ジオメディアの活用例

上記のゲームの例に見られるように、ジオメディアはネットと現実のつながりを作り出すことが可能です。

これは大きな強みであり、他のビジネスにも用いられていますので、いくつか活用例を見ていきましょう。

まずは位置情報を直接利用する形として、道案内のアプリやサービスがあります。

特にNAVITIMEなどは交通機関の乗り換え情報や乗車口まで案内してくれるため土地勘のないところへ行く際に重宝します。

企業側の視点から見ると細かいサービスは有料会員向けとなっており、しっかりとマネタイズが考えられていますし、顧客の移動データを収集して新たな事業に活かすことも可能です。

ただしすでに大手のシェアが高いこと、初期費用が莫大なことから新規参入の壁が高いのがネックですが、うまく提携してデータを利用できれば自社製品の販路拡大にも使えるでしょう。

また位置情報を直接利用するものには食べログやぐるなびなどの飲食店の情報を取り扱うサービスなどもあります。

次に少し踏み込んでユーザーの位置情報に合わせた広告を発信するマーケティング手法なんかも存在します。

リアルタイムの位置情報だけでなく、移動履歴などを取得、セグメント化することでユーザーの興味関心を抽出し、マーケティングに役立てるというものです。

当該エリアに訪れたユーザーや過去の訪問歴があるユーザーに向けて広告を発信したり、逆に広告を見たユーザーがどれだけ訪れたかなどの解析にも使われています。

これらはより地域に根ざしたマーケティングが可能になるため、実店舗を持つ企業としては導入する価値のあるものだと思います。

ECサイトの運営一本でやっているところでもない限り販売系は特に実店舗の売り上げが重要になりますが、いかに足を運んでもらうかがカギになってきます。

それを解決する手段として位置情報を利用する、すなわちジオメディアの活用が求められるのです。

これらのようにジオメディアは私たちの意識していないところで、様々な形で活用されていますが、ユーザーとしては気をつけておきたいこともあります。

それは不用意に所構わず自分の位置情報を開示していると、悪意あるユーザーや企業に悪用されかねないということです。

どこそこに訪れているということはおおよその行動範囲はこの辺りだろう、深夜から朝にかけて滞在しているのは自宅だろう、などと自分の住んでいる町や下手をすると自宅まで特定されたりする恐れがあるのです。

直接的な被害はもちろん自分の住所が犯罪に使われたりするケースもありますので、注意が必要です。

まとめ

ジオメディアとは、ジオグラフィック(Geographical)とメディア(Media)を組み合わせた造語で、地理的情報を取り扱うメディアの総称です。

位置情報を用いることでネットと現実世界をつなぎ合わせ、ゲームや道案内、飲食店を探したりマーケティングに活用したりと様々な使い方ができます。

何かと便利なサービスが使える一方で、自分の位置情報が悪用されるリスクもありますので、位置情報を求められた際は信用できる相手なのかしっかりと見定めることが重要です。

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