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アドフラウドは見抜ける!騙されない為の対策を解説します

デジタルマーケティングの世界では、日々進歩する技術に対応していく必要があります。

特に規制や対策とのいたちごっこが続くアドフラウドについて、深く知ることが求められています。

今回はアドフラウドとは何か、種類や対策について解説していきます。

アドフラウドって何?

アドフラウドとは、Ad(広告)のFraud(詐欺)を意味しており、実際には広告の効果がないにもかかわらず、効果があったかのように見せかける行為を指しています。

広告の効果にはいくつかありますが、代表的なのは広告を表示させたり、広告をクリックさせることで、購買意欲を引き起こす、メルマガ等の会員登録をしてもらうなどが挙げられます。

アドフラウドはこれらのインプレッションやクリック数を水増しすることで、広告費用における成約件数を不正に稼いでいるのです。

そもそも広告の成約件数を稼ぐのは何故でしょうか。

それは、広告の出し主から広告を表示させた人へ代金が支払われる仕組みが存在しているためで、広告をサイトに表示させる仕組み、CPM(Cost Per Mile)であれば広告を表示すればするほどお金が入ってきます。

つまり本来であればそのサイトを実際に訪れた人の数しか表示されていない広告を、誰も見ていないにもかかわらず表示させたと誤認させることで、不正に多くの金額が入ってくるようにすることを狙っているわけです。

アドフラウドってどんなものがあるの?

アドフラウドの仕組みについては上記の通りですが、ここからはどのような手口が使われているのか見ていきましょう。

クリック洪水

まずはクリック洪水と呼ばれるものです。

広告を出すよう依頼を受けたパブリッシャーは、ユーザーがどの広告を踏んだか把握しています。

これをあるユーザーが広告Aしか踏んでいないところを広告Bや広告Cも踏んだと水増しして広告主に報告することが、クリック洪水です。

これの問題点は、本来ユーザーが何かしらの広告を見てアプリのインストールやサービスの申し込みなどを行なった場合に、広告の成果報酬を得られるところ、ユーザーが見てもいない広告を紐づけて不正に多くの成果報酬を得られることです。

ボット

現在最も勢力を振るっていて注意が必要なのがボットです。

広告の表示回数の水増しのために同一ページを何度もリロードさせたり、実際には発生していないインストールに対してクリックやアプリ内イベントの送信を行い、広告の成果を不正に稼いでいます。

中でもSDKスプーフィングと呼ばれるなりすまし被害が続出しており、これはアプリ内に不正なコードを仕込むことで別のアプリになりすまし、別のアプリ内で実際には発生していないクリックやイベントを大量に送りつける行為です。

SDKはソフトウェア開発キットを意味しており、アプリやサービスの開発に使うツールのことですが、オープンソースのSDKを用いて開発されたアプリやサービスはスプーフィングの被害を受けやすいので注意が必要です。

デバイスファーム

デバイスファームは、端末一つ一つに割り当てられているIDをリセットすることで、一つの端末を複数の端末に見せかける手法です。

これもクリックやアプリ内イベントの水増しに用いられています。

アドフラウドの対策方法

アドフラウドによって不正に水増しされた広告成果に気付けないと、広告を出す企業は無駄な出費を重ねることになります。

しかも実際には売上に繋がっていない広告を出しているため、さらに広告費を増大させる負のスパイラルに入ってしまい、被害が拡大することになっていきます。

このような被害に遭わないためにもアドフラウドへの対策方法を知っておかなければなりません。

まずクリック洪水に対しては、インストールバリデージョンが有効です。

これはインストールが実際に行われているか検証できることを指し、Appleと連携しているツールであればインストールごとに有効か無効か検証し、無効の場合は広告の成果を認めないことが可能です。

また、クリック洪水の場合、CTIT(Click to Install Time)、つまりクリックからインストールにかかる時間が非常に短い特徴がありますので、利用しているツールでCTITを計測できるのであれば、注意して見てみることをお勧めします。

また、ボットによる被害に対しては、多くのデータを持っているSDKであれば異常な行動を発見できるため被害を未然に防ぐことが可能になります。

他には広告を出す先のサイト運営者の質をきちんと判断することで、アドフラウドの被害に遭わないことが期待できます。

広告を数多く出して売上に繋げることは重要ですが、それ以前にサイト運営者の質を担保することの方が必要不可欠です。

もちろんアドフラウドの被害だけでなく、大規模な広告は意図しないサイトに表示されることで、ブランドイメージを損なったりユーザーに正しく認知してもらえない危険性をはらんでいますので、それらにも注意が必要です。

まとめ

アドフラウドは広告の詐欺を意味しており、不正に広告の成果報酬を得るための行為を指しています。

今回紹介した手法以外にも様々な種類のアドフラウドが存在しており、一つずつ対策をしていくことは困難ですが、なるべく被害に遭わないようにするためには、広告先のサイト運営者の質を高めていくことが求められます。

自社のブランドイメージを損なわないためにも、広告の依頼先の選定には時間をかけ、クオリティの担保されたところにお願いしていきましょう。

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