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マーケティングファネルって何?メリットはあるけど時代遅れといわれている理由も解説

新規顧客の獲得に向けて最適なコンテンツの作成は欠かせませんが、その前にマーケティングファネルの考え方を取り入れるとより効果的な施策が行えるかもしれません。

今回はマーケティングファネルとはどのようなものなのか、メリットや活用方法について解説していきます。

マーケティングファネルって何?

マーケティングファネルとは、商品やサービスの購買に至るまでの顧客の行動をフェーズ分けしたものです。

ファネルとは、漏斗を意味する英語で認知から購買に至るまでの段階を経るにつれて人数が減っていくことを表しています。

幅広く集客したうえで、ふるいにかけられた見込み顧客が検討、商談、購買に至る中で徐々に先細りになっていく形が漏斗のようであるため、このように呼ばれています。

マーケティングファネルはアメリカのサミュエル・ローランドホールによって提唱されたAIDMA(アイドマ)モデルをベースに作られました。

AIDMAは購買までの顧客心理としてAttention(認知)、Interest(興味)、Desire(欲求)、Memory(記憶)、Action(購買行動)の5段階を経て推移していくと考えるモデルです。

例としてはテレビCMやインターネットの広告で新発売のワイヤレスイヤホンの存在を知り、コードが絡まないことに感銘を受けます。

価格も安いしほしいな、と思いながら日々を過ごす中で徐々にその思いは強くなり、実際に購買する、といった形です。

イヤホンの例でいえば、認知自体は幅広く行えるものの、そこから興味を持つ人は認知したうちの何割かで、さらにほしくなるのはそのうちの何割か、と繰り返していくうちに人数が減り漏斗のような形となるのです。

マーケティングファネルの考えを取り入れるメリット

AIDMA及びマーケティングファネルの考え方はご理解いただけたと思いますが、ではその考えを取り入れるメリットとはどのようなものがあるのでしょう。

まずはシンプルに考えられるようになることが挙げられます。

上記のイヤホンの例はいささかシンプルすぎるかもしれませんが、実際消費者が購買に至るまでの過程はシンプルです。

その製品やサービスに価値を認め、ほしい、使ってみたいと思わせられるかどうかにかかっていると言っても過言ではありません。

となれば複雑な施策をあれこれ考えるよりもまずはシンプルに導線を引き、どれだけの人を引き込めるかに尽力すべきでしょう。

マーケティングファネルの考え方が必要な理由

メリットのほかにマーケティングファネルの考え方が必要な理由も存在します。

それは、消費者や顧客の行動段階を見定めアプローチを変えなければ売上には繋がらないためです。

店頭で初めて見た製品をいきなり売り込まれても「よしじゃあそれください」とはなりません。

まだ認知し興味を持ち始めている段階の消費者にはその製品の情報を伝え、ほしいと思わせるアプローチが必要になります。

このような場面ごとのアプローチを検討する手段として、マーケティングファネルの考え方は必要となるのです。

マーケティングファネルの活用方法

マーケティングファネルの効果的な活用方法として、消費者の行動段階に合せたアプローチを検討する指標とすることが挙げられます。

上記の例のように店頭で製品を眺めている消費者に対しては、製品の情報を伝えほしいと思わせる。

すでに製品の事を知っており、購入しようか悩んでいる段階の消費者には悩んでいる対象製品とのスペック差や価格差であと一歩を押してあげる。

言われてみれば当たり前かもしれませんが、その当たり前のことをきちんと行えている企業がどれだけいるのでしょうか。

また、マーケティングファネルの考え方は広告の面でも活用することが可能です。

認知を広げるための広告なのか、すでに認知度があるなら興味を引き検討してもらえる段階に移行するための広告はどのように行うのか、といったことを考える材料になります。

マーケティングファネルは時代遅れ?

ただし、2009年にMcKinsey社が実施した調査では、従来の購買への導線はすでに通用しなくなっていると主張されています。

というのもマーケティングファネルでは多数の消費者の行動を最大公約数的な側面でしか見ておらず、取りこぼしが発生していたことや、趣味嗜好が多様化し提唱されていたAIDMAモデルのように直線的に段階が進まないことなどが原因です。

つまり、漏斗の形から更に複雑にグループ分けやカテゴライズを行う必要が出てきているのです。

まとめ

マーケティングファネルとは、商品やサービスの購買に至るまでの顧客の行動をフェーズ分けしたものです。

認知から購買に至るまでの段階で漏斗の形のように人数が減っていくことを表しており、そこから段階に合せた顧客へのアプローチを検討する材料とすることができます。

ただし、マーケティングファネルの考えはすでに通用しなくなっているとも言われています。

価値観というのは時代と共に変化していくものですが、マーケティングファネルの考え方もそれに合わせた進化が求められています。

マーケティングファネルの考え方のみではなく、他のフレームワークなどと組み合わせながら効果的に戦略を立てていきましょう。

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