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ヒューリスティック分析とは?基礎知識や分析方法を解説します

普段何気なく利用しているWebサイトやアプリですが、閲覧使用されるものはほんの一部で実際は星の数ほど存在します。その中で長く愛され生き残っていけるものというのは、秀悦な設計と、ユーザーにとっての使いやすいものになっていることが多いでしょう。

こういったWebサイトやアプリを「使いやすい」と判断・評価するために、口コミはもちろんですが、このアプリやwebサイトを分析する方法があります。この方法が本記事のテーマ、ヒューリスティック分析です。順を追って見てみましょう。

 

ヒューリスティック分析とは?

ヒューリスティック分析とはWebサイトやアプリがユーザーにとって本当に使いやすいかどうかを分析することです。
その分析はアプリの設計図をチェックすることはもちろん、実際に使ってみて使いやすさやわかりやすい導線であるかを判断することもあります。

 

 

ヒューリスティック分析の手順

実際に行われているヒューリスティック分析の手順は、基本的に以下の流れになります。

調査における前提条件の確認

 

ここでいう前提条件とはアプリやWebサイトの調査をする対象の範囲のことです。例えば以下の項目が挙げられます。

①Webサイトやアプリの基本情報
Webサイトにしてもアプリにしても、なんのために作成されたかの用途が必ずあります。例えば、商品購入や資料請求ができる、アカウントを作ってツールとして利用出来るなどです。
どんなユーザーのどんな要求に応えるように出来ているかが明確になることで、ユーザーの嗜好やコンピュータリテラシーなどを踏まえた正確な分析が可能となるのです。

②分析の対象範囲
当然ながらWebサイト、アプリの全てのページをチェックできる訳ではありません。時間と労力をかければ可能ですが、実際のアプリの達成目的を考えて、成果に直結しやすい部分を中心に分析するほうが効果的と言えるでしょう。
他にも、明らかなバグや修正すべき課題がある部分だけをチェックするのです。こうすることで効率よく主要なチェックが可能となります。

③他社のサイトやアプリを比較する
成果の出ているサイトやアプリであれば、そことどう違うのかをチェックします。これにより自社の抱える問題点が明確になり改善へとつながります。商品やサービスに大差がない場合、単なる設計ミスで機会を損失している場合もあります。

ヒューリスティック分析指標の作成

ヒューリスティック分析をする者の主観では、客観的で成果のある分析結果は得られないでしょう。そこであらかじめ分析の指標を決定しておきます。

 

例えば、サイトに入ったユーザーが知りたい情報がコンパクトにまとめられているかどうか、知りたい情報に簡単にたどり着けるか(迷わない経路設計になっているか)、問い合わせをしたいユーザーが瞬時に問い合わせフォームにたどり着けるかなどです。

 

ヒューリスティック分析の実行

②で定めたチェック指標をリスト化し、これを元に実際にチェックしていきます。
リスト化してあることでチェックの順番に迷わず、また問題点が発見出来たら、それがすぐに何のどのような問題かがわかるような進め方をしていきます。

分析結果からの問題点抽出・改善

分析結果から課題、問題点を洗い出します。すぐに改善可能か、時間がかかるのかで分けていきます。また改善にはどの程度のコストがかかるのか、また改善出来ない場合には代替可能かそうではないのかといったポイントも項目別に洗い出します。

 

 

ヒューリスティック分析を行う際の注意点

ヒューリスティック分析は有用な分析方法になりますが、どうしても分析者の主観が入りやすいといったことが注意点として挙げられます。
使いやすいかどうか、ビジュアルが見やすいかどうかといった点は個人差が出やすい項目だからです。
そうはいっても、ある程度の共通性があるので、客観性を保つために分析者を外部の第3者に依頼する、前提条件を細分化しておくなど客観性を保つことが大切です。

 

 

ヒューリスティック分析を行うメリット

ヒューリスティック分析のメリットは、何と言ってもコスト面が安いということです。市場調査ではなく、専門家による分析ですから効率よく迅速に済み、コスト面も縮小できるでしょう。
開発中でも、リリース後でも分析はいつでもできますので、常にブラッシュアップされサイト、アプリの目的達成に近づくことが出来ます
この他にも、サイト、アプリの達成目的を前提に調査を行うために、過去の大量のデータと比較する必要もなく、現在の目的と相違がないかどうかという点に注力するため無駄なく効果的な分析が実現出来ます。

 

 

ヒューリスティックを行うデメリット

大きなデメリットは、先ほどの注意点と同様、分析者の主観が影響しやすいということです。主観だけでなく、分析者の知識や経験にも左右されてくることも挙げられます。

 

一人に任せるのではなく、少人数で調査を分担することでこれらのデメリットを克服することはできます。主観が入る可能性を低くしていくことで調査の精度も上がっていくでしょう。

 

まとめ

 

ヒューリスティック分析は、日ごろ何気なく使っているサイトやアプリの精度を高めるためのものです。
このように日々分析し、より良いものを作るといった思いから開発者は行っているのです。あくまで客観的にユーザー目線で分析し、ユーザーにとって有益なWebサイトやアプリをリリースする努力を続けていれば自然と露出が増えユーザーが増えていくでしょう。

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