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グロースハックってなに?マーケティングへの影響と注目される理由

グロースハックというマーケティング用語は、2010年にアメリカで発見され2012年のアメリカ大統領選ではグロースハッカーが話題になり一時期注目を浴びていたマーケティング手法です。

今回はグロースハックを知らないという方にもグロースハックがどういうものなのか、マーケティングにどのような影響を与えているのか、そしてなぜ今グロースハックが注目を集めているのかについてわかりやすくご紹介したいと思います。
グロースハックってなに?
グロースハックとは、マーケティング部門や生産部門などが横断的に連携し、ユーザーから得た商品やサービスについてのデータを徹底的に分析・検証・改善することによりマーケティングの課題を解決して急成長に結びつけるビジネス手法のことを言います。

グロースハックとマーケティングの関係

グロースハックとマーケティングは、一見するとその内容は同じように見えるかもしれません。マーケティングの定義が商品やサービスが売れる仕組みを作ることであるのに対し、グロースハックの定義はサービス自体の機能・設計・戦略にまで改善を加え、そのサービスの成長を飛躍させることとされています。

これらは似ているように見えてもその内容は全くの別物です。マーケティングが商品やサービスを売ることに主眼を置くのに対し、グロースハックは商品やサービスに売れる仕組みを埋め込むことに主眼を置きます。

つまりグロースハックというのは、商品やサービス自身が勝手に成長していく仕組みをその商品やサービスに埋め込むという考え方なのです。

いま、グロースハックが注目される理由

少し前に話題となったグロースハックが再注目された理由は、近年サービスに対するライフサイクルが短くなったことから採るべき対策が変わったことが挙げられます。

例えば家電などの製品の場合、長い年月をかけて開発と改良を繰り返したのちに市場に出ていきます。市場から顧客に渡ると数年単位で使用されることが多いかと思いますので改善の時間もありました。
それに対し近年になって多く見られるIT・Web業界のサービスは、スピード重視であることから開発期間も短く、参入しやすい分野であるためにすぐに競合が現れます。消費者も簡単によりよいサービスへ移行していきますので、サービスに対するライフサイクルが短くなってきています。

いくら短期間でサービスを開発できるようになったとはいえ、すぐに新しいサービスを市場に投入できるわけではありません。企業としてはそのサービスのユーザーを短期間で獲得し、少しでも長く継続的に利用してもらいたいと考えるのは当然です。そんな時に登場したのがグロースハックだったのです。

グロースハックのフレームワーク


グロースハックにはフレームワークと呼ばれる、グロースハックを成功に導くために使われるツールが存在します。フレームワークの代表的なものに「AARRRモデル(アーモデル)」があります。
アーモデルの特徴は、新規ユーザーを獲得してから購買に至るまでの成長サイクルを体系化したものです。これはつまり新規ユーザー(見込み客)の成長を促すことが事業の成長になるという考え方が基本となっています。

アーモデルモデルという名称は、サービスの各成長段階を表すAcquisition(ユーザーの獲得)、Activation(サービスの利用)、Retention(利用継続)、Revenue(収益化)、Referral(紹介)の頭文字を略したものです。

このフェーズの中で必要なテスト(KPI等)を通じ、数値化したのちに自社のサービス改善を行います。
グロースハックにアーモデルモデルを使用すると、サービスの成長指標を捉えられることやサービスの成長にとっての課題がシンプルになることがメリットと言えるでしょう。

グロースハックの進め方

実際にグロースハックを進めていくためのプロセスを以下に記します。

1.サービスを作る

大前提になりますが、ユーザーが使いたくなるようなサービスを作ることが必要です。

2.仮説を立てる

サービスを実際にユーザーが使用するとさまざまな課題が出てきます。アーモデルのフェーズの中で問題があるものを特定し、数値の分析を行います。仮説を立てて改善策の設定を行います。

3.仮説が正しいかどうかを検証する

2で作成した改善策を実行し、KPI(Key Performance Indicator)の数値を見ながら仮説を検証します。

4.改善する

仮説の検証が終わり、正しい場合は、実際のサービスをさらに良くするための改善方法を考えます。仮説が正しくない場合は2に戻って仮説をたて直します。

まとめ

グロースハックは言葉だけを聞くと難しく感じるかもしれませんが、実生活でも知らず知らずのうちに使われているのです。複雑化した顧客行動や進化したWebページに対する顧客の動きを見ることで本当に必要としているサービスがなんなのかを検証を繰り返すことで最適なサービスに近付けていくことが可能なのです。次々と新しい魅力的なサービスがリリースされていく中、競合と戦うためにもグロースハックの考え方は今度さらに必要とされていくでしょう。

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