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アカウントベースドマーケティングってなに?新時代のBtoB戦略

インターネットが展開されて以降、様々なマーケティングの手法が提唱されてきました。身の回りの顧客に対してアプローチするといった時代から、世界中の見込み客にもアプローチが可能になったという流れが出来てきたことに起因するものです。

この様々なマーケティング手法、ざっくりいうと大きくは「不特定多数の人の中から顧客となりうる者に狙いを定めてプロモーションをする」ことがメインになっています。

このインターネットの中でメインとされるマーケティング以外にも、マーケットの性質によって実は目的を達成することが出来るマーケティング手法が存在します。それがアカウントベースドマーケティングです。

アカウントベースドマーケティング(ABM)とは?

アカウントベースドマーケティングとは出来るだけ広い範囲で見込み客にアプローチする代わりに、その中でもさらにニーズに特化した一握りの見込み客に狙いを定め、パーソナライズしたキャンペーンを実施して顧客を獲得する手法です。

つまり、狭く深く顧客を獲得しそのお客様を大切にすることで利益を上げる方法です。明確にターゲッティングした顧客に対し営業リソースを集中投下して利益を上げるわけです。

他の顧客よりも価値が高い顧客は確かに存在します。それは「たくさん商品を買ってくれる」といった単純なものだけでなく、例え商品単価が低くてもコンスタントに購入してくれる、クレームがない、売り手の事情や社会の流れを理解してくれているといったことも含まれることでしょう。

そしてキャンペーンを最適化し、重要顧客にあわせて個別的に作成したメッセージを送ることで多角的にキャンペーンを行うよりも成果の向上に期待ができます

アカウントベースドマーケティングのメリット

アカウントベースドマーケティングは、特化した顧客に対するアプローチを行う特性上、以下のようなメリットがあります。

1、ROIに顕著に表れる

アカウントベースドマーケティングはROIにはっきり表れるために、戦略の続行か修正かの選択も素早く判断することが出来るようになります。
ROIとは投資額に対し、どれだけ利益を生みだしているかを計る指標です。これにより、営業利益が顕著に分かります。

2、リソースを無駄なく割ける

より特化した顧客に対しアプローチするのでその顧客からの利益獲得の確率は高いでしょう。そのため限られた営業リソースに無駄が出にくいというメリットがあります。

3、パーソナライズ出来る

ニーズが高い顧客に対してより特化したプロモーションをするので結果的に個々への営業活動を行うことになります。これはその顧客にとっても自分に合わせた商品やサービスを展開してくれるので無駄がなく必要なものを購入できる環境を提供することができます。

4、ターゲットの追跡がしやすい

DM、SNS、イベントなどプロモーションがしやすいというメリットがあります。そもそも顧客を絞っているので、ある広告でプロモーションをして効果がないならその方法は取りやめるとすぐに判断できます。

5、セールスと組み合わせやすい

アカウントベースドマーケティングは、セールスつまり営業と同じ発想でマーケティングを行います。ニーズの高い顧客に特化したプロモーションを行うという点が共通しているためです。つまり、マーケティングを実施した後セールスに入り、成約に結び付けるプロセスが同じなのです。
これにより、マーケティングの段階でどのように売り込めば良いかを想定が可能となり、より効果的なマーケティングとなるのです。これはセールスもより効果的となることを意味し相乗効果が期待出来ます

アカウントベースドマーケティングの主な流れ

アカウントマーケティングの具体的な流れを以下にまとめました。

1、顧客を洗い出す

まずは、対象となる顧客の企業データすべてとインテリジェンスを駆使し洗い出してください。この時の基準は、その対象者の属性、資産、などのパーソナルなデータだけでなく、販売商品やサービスの市場での影響度、リピーターの可能性なども考慮して優先順位を付けてください。

2、顧客組織におけるキーマンを見つける

顧客の組織構造を理解して、その組織における決裁権をもつキーマンは誰かを確認しておくということが重要です。キーマン以外の方と接触しても成約にはつながりにくいからです。

3、コンテンツとメッセージをパーソナライズする

アカウントベースドマーケティングでは、パーソナライズすると言ってきましたがそれは単にプロモーションで相手の名前を入れることではありません。対象者の課題に対し、どのように解決できるのかを明確にしてそれを簡潔にわかりやすく伝えるということが必要になります。

4、アプローチに使う媒体を選定する

アカウントベースドマーケティングの特性である「特定の顧客に特化したマーケティング手法」を活かすために、アプローチの仕方も対象者に合わせて変える必要があります。
対象者にとって最適な媒体を使いアプローチすることが肝要です。

5、ターゲットに対して適切なキャンペーン展開をする

コンテンツとメッセージの準備が出来たらいよいよそれを対象顧客の決裁権を持つ者、インフルエンサーに見てもらう必要があります。その人たちの目にふれるようなキャンペーンを展開していきましょう。開催の時期も重要で、対象者の繁忙期にキャンペーンをしても目に触れる機会は少ないために見極めが重要です。また様々な媒体の間での連動を心掛けていく仕組みを作っておくと良いでしょう。

6、効果を測定する

以上を行った結果、効果が出たかを測定し修正が必要な場合行います。対象者をはじめから絞っているのですから、ここで効果が出ないと何らかのミスがあるということです。
速やかに修正し再度チャレンジしてください。

まとめ

アカウントベースドマーケティングは顧客にとっても企業側にとってもwinwinの関係になる優れたマーケティング手法です。効果的に活用してプロモーションを行っていくことで目に見える成果に期待できるかもしれません。

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