SNSで「バズる」「バズらせる」という言葉を聞いたことはありませんか?
「バズ(buss)には、たくさんの人々が話題にするという意味や、SNS上で情報が拡散されることを意味します。
ここで紹介するバズマーケティングとは、この効果を利用したマーケティング手法なのです。
バズマーケティングってどんなもの?
バズマーケティングは、意図的に口コミを発生させて商品やサービスを消費者に認知させ、広めていくマーケティング手法のことです。
実際に行う際には、インフルエンサーや芸能人など影響力の大きい人に協力を依頼するほうが効果が得られやすいのはもちろんですが、バズが起きるためには、人々の印象に残るような、感情に訴えかけるような事例のほうが成功率が高くなります。
人々が目を疑って、思わずシェアしたくなるような内容や、インスタ映えするような写真を利用して消費者に商品を認知させるのです。
バズマーケティングの実例を紹介
では実際にバズマーケティングをどのように利用すればよいのか、過去の事例を含めてご紹介します。
もしかしたら見覚えがあるものであったり、知らずに参加をしていた案件かもしれません。それほど大きな話題となった事例です。
1、はなまるうどんの「まるごとダイオウイカ天」キャンペーン
このキャンペーンが実施された2013年、当時話題になっていたダイオウイカ(全長約18メートル)の天ぷらをはなまるうどんが87,000円で販売するという、エイプリルフールを利用したキャンペーンを行いました。
全長18メートルもあるイカを、漁から調理して食べるまでを一連のストーリーとして作成し、はなまるうどんのホームページに記載したところ、通常の24倍のアクセスを集め、多くの人に拡散され話題になりました。
2、ポッキー「ポッキー&プリッツの日」
11月11日、ポッキーが縦に4本並んでいるように見えることを利用し、江崎グリコ社は「ポッキー&プリッツの日」と名付け、Twitterのつぶやき数世界一を目指すという企画を立てました。
このキャンペーンでは、結果的に当初の目標である200万ツイートを大きく上回る371万ツイートという大きな記録を残すことができました。
ここまで多くの人々が参加してくれたのは、長い間親しみのあるお菓子ということもあり、世代を問わず多くの消費者が拡散することでキャンペーンが盛り上がりました。
3、ダイソン「Dyson Relay」
ダイソンは従来のモデルに比べ、大幅に小型化及び静音化になった「DC48」という新商品の掃除機を、facebookを通じて消費者に体験してもらえるキャンペーンを行いました。
フェイスブック上で5人1チームを作り、申込者をリーダーとして試用掃除機を試供します。その掃除機をチーム全員でリレーを行うように試し、そのレビューを投稿するリレーを完走することで、試用していた掃除機をプレゼントするというユニークな企画が話題になりました。
企業にとって、掃除機の宣伝にもなりますし、商品レビューによって消費者の口コミも調査することができる一石二鳥の結果を得ることが出来ました。
バズマーケティングってどうやればいい?手法を紹介
バズを起こすといっても、ただインパクトがあるだけでは人々に拡散されていきません。また拡散されたとしても、想定外の印象を与えてしまっては本末転倒です。
消費者に正しい内容を伝えたい場合、どのような手法で行えばバズマーケティングを成功させることが出来るかをご紹介します。
1、SNSの活用
絶対条件といっても過言ではないのですが、SNSを利用しましょう。
シェア機能、Twitterのリツイート機能などを利用することで一人が投稿した内容を複数名が拡散し、さらにその複数名が拡散するため、速いスピードで多くの人に伝えることが可能です。
投稿の際には、内容は文字だけではなく画像や動画などの映像を採り入れるとより影響力が強いです。
もちろん自社サイトからの発信も重要ですが、大きな効果を得たい場合、インフルエンサーに取り上げてもらうとより大きな効果が得られます。
2、「無料」で拡散
拡散させたいもの、消費者に認知させたい商品は必ず「無料」で行いましょう。
例えば「1か月サービス無料」などといった、上記のダイソンのように、消費者が気軽に参加ができるような内容にすることがポイントです。
3、感情を揺さぶる表現を使う
バズマーケティングでは、人の心を動かす、感情を揺さぶる表現を使うことが重要です。SNSを見て、シェアしたくなるような投稿を思い出してみてください。
共感されやすい投稿は、内容に感動をして深く共感をした場合や怒りの感情を覚えて誰かに伝えたい場合が多いのです。
一方通行な投稿にならないよう表現に注意をしてみてください。
4、デザインやキャラクターを利用する
デザインやキャラクターを利用することで消費者の認知度はさらに高まります。
例えば自社のテーマに合ったキャラクターは、真似されずに独自のポジションを築くことができます。少し前に流行ったご当地キャラクターも、各都道府県の名物をキャラクターにすることで消費者は親しみやすくなっています。
バズマーケティングにはターゲッティングが大事
バズは意図せず起こることもありますが、その多くは仕掛け人がいて、ターゲッティングの上、バズマーケティングを実施しています。
どのSNSで仕掛けるかも計算されているのです。話題にしたいならTwitter、ダイソンの過去の企画のように、共同参加型の場合はFacebook、と企画段階からバズを起こしたいターゲットを選定し、それに合った戦略を立てて実施する必要があります。
仕掛るときには、狙ったターゲットの心が動くような企画であるかどうかも忘れないでくださいね。
まとめ
バズマーケティングの事例は他にもたくさんあります。
もしあなたが導入する際には、その事例が、企業が伝えたい内容が伝わっているか、どの顧客層が多く反応しているのか、反響の大きかったフレーズはなんだったか等、企業担当者の視点で考えてみると自社の戦略も立てやすいかもしれませんね。
まだバズマーケティングを採り入れていない場合、是非これを機会にバズを起こしてみてはいかがでしょうか。