海外製のナイフは大変人気があります。観賞用のコレクターから実用的に利用する方まで幅広い需要がありますよね。輸入転売をするなら正しい知識を持ってナイフを販売できればライバルとも差をつけ、大きな利益を上げられることでしょう。
しかし、ひとつ間違えると輸入規制や国内の法律違反に抵触する可能性があるリスクの高い商品でもあります。
ここでは、ナイフを正しく輸入するために必要な法律や規制についてご紹介します。
輸入可能なナイフを93類や銃刀法から解釈しよう
ナイフを海外から購入しようと思ったものの、輸入規制にひっかかってしまったら元も子もありません。個人使用の場合は勉強代として諦めることができても、輸入転売の場合はお客様にも迷惑をかけてしまいますよね。
ここでは規制のあるナイフを輸入するときに注意が必要な点をご紹介します。
1.刃が長い・両刃・刀剣に該当するナイフは銃刀法違反になる
結論から言うとナイフは輸入が可能です。ナイフ自体が輸入禁止というわけではなく、問題はその刃の長さや形状、使用目的が輸入国の規制に抵触しない、国内の法律に違反しないものであることが前提ですので、条件を満たしていれば取扱いが可能です。
まず、輸入ルール及び国内ルールに共通することは銃刀法に抵触しないかをチェックします。
参考までに、日本貿易振興機構(ジェトロ)によると、
「銃砲刀剣類所持等取締法により原則として所持が禁止されています。規制の対象となる刀剣類とは、刃渡り15cm以上の刀、やり及びなぎなた、刃渡り5.5cm以上の剣、あいくち並びに45度以上に自動的に開刃する装置を有する飛び出しナイフです。」
刀剣類と刃物は別物になります。
刀剣類とは、剣、あいくち、飛出しナイフは刃渡り5.5センチ以上のものが輸入不可、日本刀、やり、なぎなたは刃渡り15センチ以上のものが銃刀法違反に該当するため輸入が出来ません。
一方、ナイフは刃物に該当するため西洋ナイフ、和式ナイフ、包丁、鉈、鎌といった調理器具や日常使用の刃物に該当するため輸入が可能です。
2.品目分類93類に該当し、輸入ができないことも
日本関税協会が定める、「武器及び銃砲弾並びにこれらの部分品及び附属品」に関する輸入規制の品目分類を93類と呼びます。
ナイフは、93類の07に該当しますが、「銃刀法の適用を受ける貨物に限る」と記されているために、刃物であるか刀剣類であるかをしっかり確認しましょう。
上記の銃刀法違反に該当する刃渡りや形状の刃物は輸入が出来ませんが、例外として以下の申請を行う事で輸入が可能になる場合があります。
<申請資格>
銃刀法第3条第1項の規定により所持が認められている者
銃刀法第4条第1項の規定による所持の許可を受けた者
銃刀法第14条第1項の規定による登録を受けた刀剣類を輸入しようとする者
国若しくは地方公共団体から輸入の委託を受けた者又はこれらの者から輸入の委託を受けた者
参考記事http://www.meti.go.jp/policy/external_economy/trade_control/03_import/17_buki/index.html#shinsei-08
3.日本の税関が許可をしても現地の輸出許可が下りない場合がある
上記の法律の基準を満たし、日本の税関及び経済産業省が許可をしていても、買付地である国が輸出許可を出してくれない場合があります。
銃刀法違反でもない、93類にも該当しない、輸入禁止の武器類にも該当しないことを確認したのに転送会社から輸出ができない場合がありますが、これは輸入元の国のルールで輸出に制限があるためです。
まずは転送会社の規約を確認し、禁輸品ではないことを確認しましょう。禁輸品に該当しても個人使用の場合は正しく伝え、転送会社が用意をする書類を提出することで輸出の許可が出ることもあります。
それでも厳しい場合、現地に住む個人の方に転送を依頼するか、別の国から手配をすることで解決できることもありますよ。
輸入転売が可能なナイフはずばりこれ
上記だけ見ますと、ナイフや刀剣類の輸入はできないと断念された方もいるかもしれませんが、輸入転売可能なナイフは存在します。
1.調理器具に該当する包丁や食品ナイフ
刃物に該当する包丁や食品のナイフは、目的が調理用であるために輸入が可能となります。
海外製の調理器具は大変人気がありますよね。しかしあなたが法人として輸入する場合、不特定多数に販売する場合は食品衛生法に抵触するため、事前に申請が必要になります。
2.銃刀法に違反しない刃渡りのナイフ
銃刀法に違反しない刃渡りや形状であれば輸入が可能ともいえます。
刃渡り5.5センチ未満の剣、あいくち、飛出しナイフ
刃渡り15センチ未満の日本刀、やり、なぎなた 等
サバイバルゲームの流行などもあり、93類に該当する武器類の需要が高まっています。海外製の武器はリアルでコレクターからの人気が高いのです。しかし武器類は銃刀法に該当しなくても93類で輸入不可な場合が多いために注意が必要です。
ナイフの輸入可否判断に悩んだら相談をしてみよう
一般財団法人 対日貿易投資交流促進協会「ミプロ」をご存知でしょうか。判断が難しい商品を取り扱う場合は、ミプロへ事前に相談をすることをお勧めいたします。
最終的な判断は税関が行うことになりますが、輸入可否の目安を教えてくれますし、無料相談が可能です。
安易に輸入をして、税関で止められてしまうと商品代金と送料に加え破棄の代金まで請求されてしまいます。また輸入転売を行う場合はお客様にも迷惑がかかりますので事前にしっかり確認すると安心できますよね。
※参考 ミプロ https://www.mipro.or.jp/advisement/
規制がある商品の輸入は、法律以外にも各国の事情や税関のその時々の判断の違いなどがあり、100%輸入可能という判断が非常に難しいです。しかし公共機関を利用する、または同じ輸入のコミュニティに入って情報交換するなど現在は多種多様な方法であなたのビジネスを加速させることができます。
そのようなお悩みがあれば是非こちらのメルマガに登録いただければ、無料で相談を承ることも可能ですし、読者限定の情報も公開していますよ。
是非正しい知識を持って輸入転売ビジネスを成功させましょう。