ビジネスで怒りは必要か?この質問にはさまざまな意見があると思います。近年ではビジネスの場における「アンガーマネジメント」という怒りのコントロール方法が注目されてきています。
ビジネスは勝負ごと、職場は戦場なので、怒りや激昂やしごきがあるのは当然、という見方もあるでしょう。
しかし、半面でビジネスはいつも冷静でなければなりません。
冷静の真逆である怒りは、百害あって一利なし、という意見もあります。どうも最近は、怒りはビジネスにマイナス効果をもたらす、という考え方のほうが主流のようです。
今回はビジネスの場において「怒り」という感情がもたらすデメリットと、怒りをコントロールする方法として有名な「アンガーマネジメント」のメリットや効果について解説していきたいと思います。
この記事の目次
怒りという感情は悪くないことだが表には出さないほうがいい
今日の参考文献は、日経スタイルに2818年2月5日に掲載された、「人間関係を破壊する4つの怒り」というコラムです。記事の考えを見ながら、私見を加えてみたいと思います。記事の中に精神科医の見解が引用されていて、内容はおよそ次の通りです。
- 怒りは防衛本能なので悪いものではない
- しかし怒りの感情をそのまま出すとコミュニケーションに支障が生じる
なるほど、これはとてもよく理解できます。
ビジネスシーンを見渡しても、どう考えても良い提案であっても、その場でダイレクトに発表せず、しばらく引っ込めておかなければならないことは、ままあります。怒り感情もそのひとつ、ということのようです。
「その方法はおかしいだろ」「こちらの領域に侵入してくるな」そのように怒ることは間違っていないが、その怒りを表に出すとトラブルが生じる、ということです。
なぜ怒る人と怒らない人がいるのか
記事では次に、怒りについて分析しています。
怒りを露わにしない人の中には、本当に怒っていない人がいます。怒りたくて怒っていないのではなく、怒っていないから怒らないのです。そのような人は、怒ってもいいときでも怒りません。
ではなぜ、同じ立場で同じシチュエーションに置かれても、怒る人と怒らない人がいるのでしょうか。
それは、怒りの正体が「期待と願望」だからです。「~はすべきだ」「~はすべきではない」という「べき」が多い人は、他人に期待しすぎたり、願望が高すぎたりするのです。
期待と願望が強すぎる人は、相手の失敗に平気でいられません。それで怒るのです。
これも納得できる見解です。
普段あまり怒らない人でも、大きな仕事のときは怒りやすくなります。それは「失敗できない」という期待が大きくなっているからです。
ということは、大きな仕事を推進するには怒りが必要になる、ということではないでしょうか。
それでも怒りは表に出してはいけないのでしょうか。
良い怒り、悪い怒り
怒りを研究している専門家によると、怒りには
- 良い怒り
- 悪い怒り
- 強い怒り
- 頻度が高い怒り
- 攻撃的な怒り
の5つがあるそうです。
良い怒りとは、社会をいい方向に変える力を持ち、なおかつ、そのほかの4つの怒りに属さないものです。
というわけで、そのほかの4つの怒りについて1つひとつ見てみましょう。
悪い怒り
悪い怒りとは、人格や能力を否定する怒りです。これは最悪の怒りといえるでしょう。
ビジネスはあくまでビジネスなので、例え大きな失敗をしたからといって、その人の人格や能力を否定する必要はありません。その人のスキルを上げる取り組みをしたり、その人ができる仕事を探したりといったことを、ビジネスライクに淡々と進めるべきなのです。
強い怒り
強い怒りとは、怒っている人が、気が済むまで怒り続ける形態です。または大きな声を出したり、相手が許しを求めているのに怒り続けたりするケースです。
これも生産性を下げる怒りです。
頻度が高い怒り
弱い怒り方でも、頻繁に怒る人は良い怒り方をしているとは言えません。根に持つ怒りや、思い出して過去の怒りを繰り返すことも、頻度が高い怒りに分類されます。
怒る頻度が高くなればなるほど、怒りの良い効果は薄まっていくでしょう。
攻撃的な怒り
人に手を挙げたり、物品を破壊したりする攻撃的な怒りも悪い怒りです。
感情がコントロールできていないという点で、ビジネスパーソンとして失格です。
ビジネスの場ですぐに出来るアンガーマネジメントの具体的な方法
続いてはいよいよアンガーマネジメントの具体的な方法についてのご紹介をします。
ただひとつだけ勘違いしないでいただきたいのですが、「怒りをコントロールするアンガーマネジメント」というのは決して「歯を食いしばってやせ我慢する」ということではありません。
ちょっとした工夫でワンクッション置くことで、感情に任せるよりもスマートでカッコいい解決策を見つける手がかりを得たり、最善策を賢く導き出すまでの感情部分での時間稼ぎが出来るようになるということです。
ここまでで挙げた怒りの種類やメカニズムを踏まえて、今すぐに出来るアンガーマネジメントの方法について解説していきたいと思います。
6秒待つ
怒りという感情には発生してから6秒間というピークタイムがあります。ムカっと来てから6秒間に行動を起こすと怒りという感情に任せた結果になってしまうことが多いのです。
でも、逆を言えば「怒りのピークが6秒なら、6秒やりすごせばだいたい誰でも冷静になれる」ということになるのです。
だから怒りが沸いて来たらとりあえず6秒カウントしましょう。
もしあなたが「6秒では心配だ」ということなら思い切って100からカウントダウンしていってもOKです。これが「カウントバック」というアンガーマネジメントです。
深呼吸(呼吸リラクゼーション)する
深呼吸は副交感神経を活発にし、リラックスさせることで心と身体の緊張をほぐしてくれます。怒りを感じた瞬間に深呼吸をして呼吸を整えるとフラットな感情で事実を改めて判断することができます。
怒りは心の緊張やこわばりを生み、身体もこわばらせてしまいます。特にモノに当たってしまったりする人なんかは心のこわばりと身体のこわばりが連動しているために怒りが行動に表れているということです。
人はリラックスした状態で同時に怒ることがなかなかできませんので、深呼吸を挟むことで半強制的にリラックス状態を作って怒りの感情をやり過ごす方法となります。
怒りに点数をつける
自分のいまの怒りに点数をつけるというアンガーマネジメントです。10点満点で考えた時にどのくらいの怒りなのかを自分で採点することで客観的に怒りの原因を意識して冷静になることが出来ます。
- 10点・・・絶対に許すことができないレベル
- 7~9点・・・急激に頭に血が上るような怒り
- 4~6点・・・爆発的ではないが忘れられない怒り
- 1~3点・・・じわじわイライラするが忘れられる怒り
- 0点・・・ほとんど後に残らず怒りもわかない
感情を数値化するということはかなり冷静な視点が必要になります。また数値化していく中で思った以上に自分の怒りが軽いものだと気づく瞬間もあり、驚いたりもしました。
まとめ
良い怒りと悪い怒りの両方が存在することが分かったことで、ホッとしている人もいるのではないでしょうか。また、悪い怒りについてはアンガーマネジメントの簡単な方法を身に着けることで回避することもできます。
現代のトレンドでは、職場での怒りは可能な限りゼロにしたほうがよさそうです。そして「怒らないでいることはもう絶対無理」という状態に達しても、冷静に怒りましょう。生産性のある、前向きな怒りを出しましょう。
参考資料「人間関係を破壊する 4つの怒りとの付き合い方」(日経スタイル)
私が怒りをコントロールできるようになったきっかけは「副業」
僕がアンガーマネジメントについて真面目に考えて実践するきっかけになったのはサラリーマンとしての仕事とは別に始めた「副業」でした。
サラリーマンとしての仕事とは全く別の「個人で稼ぐ無在庫輸入ビジネス」の第一歩として、自分でビジネスを動かすために必要不可欠なマインドセットを身に着けていく中でアンガーマネジメントで怒りをコントロールする方法にたどり着くことが出来ました。
経営者的な視点と経済的な余裕を得ることでサラリーマンとしての普段の仕事にも余裕が生まれてくるので、結果を出していく毎に周りに優しく常に冷静でいられるようになりました。
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