副業のポイント

副業するならビジネスモデルをつくろう

とにかくいま、空前の副業ブームです。

政府が企業に、社員の副業を認めるよう働きかけていますし、実際に副業を容認している企業も現れてきました。

上場している大企業だったり社会的な評価が定まっている会社ほど、社員が副業をするメリットを理解しているようです。

 

副業を始めましょう。

 

あなたがもしすでに副業に興味を持っていたとしたら、すぐにビジネスモデルづくりにとりかかってください。

副業を始めるなら、まずはビジネスモデルづくりからです。

ビジネスモデルを持たずに副業を開始するのはとてもリスキーです。

 

なんの根拠もなく「ポッ」と稼げた時ほど恐い

 

副業をスタートさせて数カ月で軌道に乗ってしまうことがあります。これは珍しい現象ではありません。

 

いま副業市場には、膨大な数の仕事が存在しています。仕事を発注する人や会社のことを「クライアント」というのですが、副業にできる仕事を発注するクライアントの中には「質は問わない。取りあえず形になればお金を支払う」という人もいるのです。

副業新人が10万円ぐらい簡単に稼げてしまうこともあるのです。

 

最初からビジネスモデルをつくっておかないと混乱する

ところが、この段階であなたがビジネスモデルをつくり始めると混乱が生じます。

ビジネスモデルをつくるには時間が必要ですので、一時副業をストップさせなければなりません。それではせっかくついたクライアントを逃がしてしまうことになります。

 

また、ビジネスモデルをつくったために、これまでの仕事のやり方を変えなければならないことも考えられます。

 

副業の件数が月数件程度であれば可能だった手法も、受注が増えてひと月に10件20件と処理しなければならなくなると通用しなくなります。

ビジネスモデルをしっかりつくって、業務の効率化を進める必要があります。

 

そうなると、クライアントに「やり方を変えます」と伝えなければならなくなります。

クライアントによっては不快に感じるでしょうし、中には離反するクライアントも出てくるでしょう。

 

副業ビジネスモデルをつくらないとどうなるのか

このように解説すると、次のような疑問がわくと思います。

「副業新人が数カ月で副業を軌道に乗せたということは、才能があるからなのではないか。

ということは、わざわざその段階でビジネスモデルを構築する必要はないのではないか」

この考え方は間違っています。

 

競馬や宝くじのように、たまたま当たって急にお金が入って喜べるレベルの話であればそれで構わないのですが、副業をしたいと考える人の多くは、継続的な仕事、安定した副収入を求めているはずです。

 

その場合、やはり自分なりの「副業ビジネスモデル」が必要になります。副業であっても、ビジネスモデルとつくらないと、すぐに破綻します。

 

副業は一度チャンスを逃したら2度目はなかなか訪れない

副業だから破綻しても家計に与える影響は大きくない、と考えないでください。

副業で当てることは簡単ではありません。一度副業で当てたからといって、次もまたうまくいくとは限らないのです。

 

確かにいまの副業市場には、仕事があふれています。

確かに「質は問わない」という嘘のような仕事も存在します。

それで「副業なんてちょろい」と考えるようになり、失敗してしまう人がたくさんいます。

 

クライアントから選ばれる副業者になるためにはビジネスモデルが必須

継続性があり、効率的に稼ぐことができる仕事は、副業者の取り合いになるからです。

良い仕事を提供しているとの自負があるクライアントは、ビジネスに対する姿勢がしっかりしている副業者を選ぶでしょう。

ビジネスに対する姿勢がしっかりしている副業者とは、ビジネスモデルをしっかり持っている人ということです。

 

そうなのです、クライアントは、そしてクライアントが優秀であればあるほど、副業者のビジネスモデルを観察します。

そして、ビジネスモデルが脆弱な副業者には、仕事を任せません。

 

では副業ビジネスモデルをどうやってつくっていけば良いのか

 

さて、ここまでで、副業を始めるときでもビジネスモデルをつくる必要があることをご理解いただけたと思います。

続いて、どのようにしてビジネスモデルをつくっていくのか、について見てみましょう。

 

小さな構想にしてはダメ

個人が自分の副業のためのビジネスモデルをつくるとき、陥りやすい失敗があります。

それは構想を小さくしすぎてしまうこと、です。

 

「まあ、月に20万円くらい稼げればいいから、その程度のビジネスモデルをつくろう」

と考えてはいけないのです。

 

ビジネスモデルは大きくつくりましょう。

どれくらい大きくつくるかというと、大企業並みでかまいません。

 

大企業のビジネスモデルを参考にすべき理由とは

「いくらなんでも、東証一部上場企業のビジネスモデルが、私がやろうとしている小さな副業のビジネスモデルに当てはまるわけがない」

と思いましたでしょうか。

それも間違っています。

 

なぜなら、大企業の儲け方も、個人の副業の儲け方も、まったく同じだからです。

大企業のビジネスモデルと個人の副業のビジネスモデルがまるで次元が異なるものと考えている人は、副業で継続的に儲けることはできないでしょう。

 

大企業のビジネスモデルは小さなビジネスモデルの集合体でしかない

大企業は億円単位、兆円単位の売上を計上していますが、その大企業ですらビジネスの最先端では100円単位、1,000円単位の仕事をしています。

ときに1円を下回る「銭(せん)」での攻防もあるくらいです。

 

つまり大企業がやっているビジネスは、小さなビジネスが結集しただけにすぎません。

大企業が自社のビジネスモデルをつくるときに注目しているのは、1人の社員が取り組む小さなビジネスなのです。

1人の社員がきちんと儲けることができるビジネスモデルにしないと、大企業は存在すらできなくなってしまうからです。

 

個人が自身の副業のビジネスモデルをつくるとき、大企業のビジネスモデルを参考にしましょう。

なぜなら大企業のビジネスモデルには、成功のノウハウがぎっしり詰まっているからです。

しかも何しろ何百人ものエリートサラリーパーソンたちが知恵を出し合ってつくり上げているので、間違いがありません。

 

副業という仕事の中には、総務の仕事も経理の仕事も含まれている。それを一人でこなすのが副業

 

そして大企業は、ビジネスモデルを構築する際に、総務部や経理部などの管理部門の社員に支払う給料も考慮しています。

管理部門の社員たちはお金を生みません。しかし会社は彼らにもお金を支払わなければならないのです。

大企業のビジネスモデルには、売上から管理部門の人件費などの大きな経費を差し引いても利益が出る仕組みになっているのです。

 

ではなぜ、個人の副業のビジネスモデルづくりに、管理部門の人件費の検討が必要なのでしょうか。

 

「1人でやる副業だから、総務も、経理も必要ない」

そう感じるかもしれません。

 

ところが、そうはならないのです。

副業を1人でやるということは、1人で総務と経理の仕事をしなければならないのです。

 

副業をやる本人が経理をやらないとお金が入ってこない

例えば、あなたが「副業を始めました」と宣言したとします。

そしてクライアントがあなたに「仕事をお願いしたい」と言ってくれたとします。

あなたは仕事をして、成果品をクライアントに渡しました。

そしてクライアントがあなたの仕事の成果に満足してくれたとします。

 

さて、これで副業は終わるでしょうか?

当然ながら、まだクライアントからお金をもらっていないので、1件の仕事は終わっていません。

あなたは請求書をつくり、クライアントに送らなければなりません。

 

では請求書を送れば、1件の仕事は終わるでしょうか?

終わりませんよね。

お金があなたの口座に振り込まれていないからです。

 

もし請求書を送ったのにクライアントが期日までにお金を支払わなかったらどうしますか?

催促しますよね。

 

そしてもしクライアントが「失礼しました。つい、忘れていました。すぐに口座に振り込みます」と言って、お金が振り込まれたら、どうしますか?

「これでようやく1件終了」としますか?

 

 

副業には経営判断も必要

そうではないですよね。

今回はお金を無事に手に入れたものの、毎月このようないい加減な対応をされたら、ビジネスになりません。

このようなクライアントとは、早めに縁を切ったほうがいいかもしれません。

 

これは大企業の経営判断とまったく同じです。

副業にも経営判断が求められるのです。

では副業を始めたばかりの個人が、正しい経営判断を下せるでしょうか。

 

難しいと思います。

 

しかしビジネスモデルがしっかりしていれば、それに従った方向で経営判断をすればいいのです。

 

ただ働き状態にならないようにするためのビジネスモデル

副業も、1件の仕事を終えた後にこれだけの残務が発生するのです。

しかもこの残務はお金を生みません。

もしあなたがビジネスモデルをつくるときに残務について検討しなかったら、あなたの副業は、忙しいのに全然儲からない状態になるでしょう。

 

副業をする人が参考にできるビジネスモデルを持つ大企業はココ

 

あなたが自分の副業のビジネスモデルをつくるとき、大企業のビジネスモデルを参考にしましょう。

参考にしたい大企業は、次の通りです。

 

  • アマゾン
  • 楽天
  • ソフトバンク
  • トヨタ自動車
  • LINE
  • ZOZOTOWN
  • クラウドワークス
  • ファーストリテイリング(ユニクロ)
  • セブン&アイホールディングス(セブンイレブン)
  • ヤマト運輸
  • ビットフライヤー(ビットコイン)
  • カルチュア・コンビニエンス・クラブ(ツタヤ)

 

この12社のビジネスモデルは、鋼(はがね)のように強かったり、最先端を行っていたり、大企業になってもベンチャー精神を失わなかったり、という特長があります。

あなたのマインドにぴったりくるはずです。

 

ホームページをくまなく読もう

これらの企業は、自社のビジネスモデルを、自社のホームページの中に散りばめています。

この12社のホームページのすべてのページに目を通してください。

 

上記のすべてのホームページをくまなく読み終えるには、恐らく3か月くらいかかると思います。

 

しかし3か月後には、自分の副業ビジネスモデルをスラスラと構築できるようなるでしょう。

しかも3か月後には、こうした大手企業のビジネスモデルの弱点すら見えてくるようになるでしょう。

 

例えば、トヨタ自動車に足りない要素がファーストリテイリングのビジネスモデルの中にあることを発見したり、カルチュア・コンビニエンス・クラブがやろうとしていることはアマゾンにも通用するかもしれないと気付けたりするでしょう。

 

隙のないビジネスモデルをつくって副業を長く続ける

 

多くのビジネスモデルを観察した人だけが、強固な副業ビジネスモデルを構築できるのです。

サラリーパーソンの副業は、ビジネスシーンでは吹けば飛ぶようなちっぽけな存在です。

しかし隙のないビジネスモデルをつくっておけば、吹き飛ばされて着地した先ですぐにまた副業を開始できます。

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