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直帰率と離脱率の違いと確認方法、改善方法について解説します

ウェブサイトを運営していると、直帰率という単語を見かけることがありますが、きちんと意味を理解して運営に役立てられていない方が多いように思われます。

似た言葉として離脱率というのもありますが、違いがわからない、そもそも確認方法がわからない方に向けて、今回は両者の違いと確認方法、改善方法について解説していきます。

直帰率と離脱率ってなに?

まず直帰率とは、サイトを訪れた数のうち、1ページしか見ずにサイトから離れてしまった数の割合を示しています。

この数値が高いと、他のページを見ずにサイトから離れてしまう割合が高いことを示すため、なるべく直帰率を下げる必要があります。

サイトを訪れることをセッションと言いますが、1日に10回のセッションがあったとして、そのうちの7回はサイト内の他のページも見ていき、3回は1ページ目でサイトから離れた場合、直帰率は30%となります。

なお、ページビュー(PV)数という数値もありますが、セッション数はサイトへの訪問自体の数を示すのに対し、PVはページの閲覧数を示しますので、1回のセッションで5ページ閲覧したとなれば、PVは5増加します。

多くの場合セッション数とセットで表示され、ページ/セッションのような形で1セッションあたり何ページの閲覧があるか確認できます。

直帰率と離脱率の違い

直帰率と似た言葉として離脱率がありますが、離脱とはサイトから離れることを指しています。

サイト内のリンクを踏み、別のサイトに遷移したり、ブラウザを閉じたりすることが離脱にあたります。

他にもブラウザの戻るボタン(ブラウザバック)や、一定時間何もせずに放置していることも離脱とみなされます。

つまり直帰は離脱の中の特に1ページ目でサイトを離れたことを指しており、ユーザーにとって他のページを見るほどの魅力がなかったことの指標となります。

また、直帰率はサイト全体で確認される一方、離脱率はページごとの数値で確認します。

例えば、以下のようなセッションがあった場合、
・ページAにきてページBにいき離脱
・ページAにきて離脱(直帰)
・ページBにきてページCにいき離脱
・ページBにきて離脱(直帰)
・ページDにきてページBにいき離脱

サイト全体の直帰率は40%、ページBの離脱率は75%(ページBを含むセッション4回のうち3回がBで離脱)となります。

なお、直帰率もページごとに表示されることもあり、その場合ページAの直帰率は50%(ページAを含むセッション2回のうち1回が直帰)となります。

直帰率はどうやって確認する?

直帰率を確認するには、Googleアナリティクスを用います。

メニューの「ユーザー」−「概要」でサイト全体の直帰率を確認できますので、似たサイトとの比較に使いましょう。

サイトの種類や業種によって直帰率は様々ですが、ある程度似た形のサイトであれば参考にできます。

次にページごとの確認ですが、「コンテンツ」「行動サイト」「全てのページ」にチェックを入れ、表示します。

直帰率と離脱率の目安

直帰率が高いとよくないのはご理解いただけたと思いますが、ではどのくらいが適正な値なのでしょうか。

実はこのくらい、と一概に言えず、そのサイトによる、としか言えないのが難しいところであります。

地図や辞書であればユーザーはそのページを見るのが目的で、他のページを見る必要がないため、直帰率が高くても問題ありませんし、サービスや商品の詳細を別ページに記載しているのにそれを見てもらえてないのであれば、改善が必要になります。

どんなサイトでも必ず直帰率を下げるというよりは、目的に沿って考えることが重要です。

直帰率と離脱率が高くなる原因

直帰率と離脱率が高くなる原因としては、「そのページで必要な情報が得られたため満足して直帰・離脱」と「このサイトでは情報が得られないと不満になり離脱」の2つがあります。

満足している場合は問題ありませんが、不満の場合を放置しているとセッション数が減ってしまいますので改善が必要です。

直帰率と離脱率を下げる方法

では直帰率と離脱率を下げる方法ですが、不満の原因を洗い出すところから始めます。

ページの読み込みが遅くて不満を感じているのであれば、読み込み速度をあげる、コンテンツの質に不満があるのであれば見直す、といったように原因がわかれば対処できることがほとんどです。

また、スマートフォンでのセッションにPC表示されていて見づらい、ページの内容に興味を持ったけど、深く知るためにどのページへ行ったらいいのかわからない(導線が悪い)といった原因なども考えられます。

何れにしてもユーザビリティを第一に検討すべきですが、直帰率を改善することでコンバージョン(成果)に貢献できるか、も考えなければなりません。

サイト運営の目的はコンバージョンをあげることにありますが、直帰率を低くしたところでそれにつながらないのであればあまり意味がありません

直帰していないユーザーが他のページでコンバージョンに至っているのであれば、直帰率の改善の成果が見込まれますし、逆に直帰していないユーザーのコンバージョンがないのであれば効果は薄いことがわかりますので注意しましょう。

まとめ

直帰率は、サイトへのセッションのうち、1ページしか見ずにサイトを離れている割合を示し、これが高いと他のページが閲覧されていないことがわかります。

離脱率はそのページを最後にサイトを離れた割合を示し、直帰率は離脱率の中の一つで特に1ページ目での離脱を指しています。

直帰率が高いと他のページが見られていないことがわかりますが、そのページを見ることが目的となる地図や辞書などのコンテンツであれば問題になりません。

一方、ECサイトやサービスの紹介ページであれば、販売ページまでいってもらえないとコンバージョンになりませんので、直帰率が高いのであれば改善が必要です。

Googleアナリティクスなどを活用しながら、運営サイトの目的と合わせて確認しましょう。

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