情報過多とも言われる中、マーケターに求められていることは「顧客心理の理解」です。
インターネットが普及する以前は、マーケターから直接的な呼びかけを行うことで購買行動を刺激することが可能でした。
しかし顧客が安易に情報を手に入れられるようになった現在、従来のターゲットよりもさらに顧客理解が求められるようになりました。
こういった背景から「カスタマー・ジャーニー」という考え方が普及しました。
注目のマーケティング用語である「カスタマー・ジャーニー」について詳しく見ていきましょう。
カスタマージャーニーとはなにか?
カスタマージャーニーとは直訳すると顧客の旅です。つまり顧客(消費者)が購入に至るまでの行動・思考・感情のプロセスのこと。
カスタマージャーニーを想定する際には「ペルソナ」と呼ばれる商品やサービスを使用するターゲットの人物モデルを決めて深く分析を行います。
カスタマージャーニーのメリットってなに?
ペルソナ設定を行い、顧客の心理をより細分化して分析するメリットとは何でしょうか。
従来のターゲット設定とカスタマージャーニーは何が違うのでしょうか。
細分化することでのメリットをご紹介します。
1、顧客の心理を理解するのに役立つ
カスタマージャーニーを取り入れるメリットはずばり顧客の心理を理解することが可能になることです。
例えば、従来はアンケート調査やWEB履歴を元に顧客の行動を分析していました。これは購買をした顧客の「結果」から推測する方法です。
これに対しカスタマージャーニーは、ペルソナの動きである行動・思考・感情を時系列で見える化することで顧客の購入までのストーリーを作成します。
どの部分で顧客が悩んでいるのかを把握することで、悩みに対してピンポイントでアプローチすることが可能になりました。
2、顧客目線でプロダクトの開発が出来る
カスタマージャーニーを理解することで、企業目線で行ってしまいがちな商品開発を顧客目線で行うことが可能となります。
例えば携帯電話。顧客が求めていない機能を企業が追い求め続けることで、顧客のニーズと製品がかけ離れ国内のメーカーは大きな損失を被り撤退しました。
企業側は「高機能」を追求していたことに対し、顧客は「シンプルでわかりやすい」ものを求めていたという事例もあるほどです。
カスタマージャーニーを理解し、より細分化した分析を行う事でこのようなミスマッチを防ぐ効果もあります。
3、マーケティングにおける行動判断の素早さが増す
大企業になればなるほど、企業のマーケティング部と製造部の情報共有が難しくなる傾向があります。
それぞれの部署の前提条件が異なることや関わる人が増えてくると相互理解に時間を要します。
しかしカスタマージャーニーを取り入れることでこれらのミスマッチを減らすことが可能となり、結果的に経営判断を早める事が可能となります。
まとめ
カスタマージャーニーを理解することで顧客の心理が理解でき、
企業と顧客のミスマッチを減らすことで無駄の少ない販売促進活動が可能になります。
カスタマージャーニーマップは一見難しく、設計に時間がかかる場合もありますが、
近年複雑化してきている顧客心理を社内で理解することが今後の売上を左右するといっても過言ではないほど重要です。
一度この方法を取り入れてみてはいかがでしょうか。